


2026.06.19
⑴ 生徒指導や校則
生徒との関係で、生徒指導や校則などの形で現れることが多いといわれます。
⑵ 生徒の未成熟性
生徒が未成熟で声が上げづらいといった構造があり、教員の側が真摯に指導をしているつもりでも、思わぬトラブルが発生してしまう場合があります。
⑶ 多種多様なステークホルダー
学校には、生徒、教員、保護者等、様々な立場の者が混在するため、ハラスメント対策を考える上では、一般企業とは異なる配慮が必要です。
上述の通り、学校は、様々な立場の者が混在する場であり、一般企業とは異なったトラブルが発生する危険性を孕んでいます。
学校において想定されるハラスメントは、概ね次の3つに分けることができると考えられます。
① 教員同士の問題
② 教員と生徒間の問題
-1)教員の生徒に対する行為
教員が生徒に対して懲戒権を行使する場合、懲戒の範囲を超える行為は生徒に対するハラスメントを構成します。こうしたハラスメントは、「体罰」と「不適切な行為」とに大きく分けられます。
・懲戒:教員が、児童生徒に対して戒めるべき言動を再び繰り返させないという教育目的に基づいて行われる行為や制裁
・体罰:教員が、児童生徒の身体に、直接的又は間接的に肉体的苦痛を与える行為。
・不適切な行為:体罰に該当しないとしても許されない行為(軽微な有形力の行使、暴言、現況に適合しない過剰な指導等)。
-2)生徒の教員に対する行為
-3)保護者と教員との問題
保護者から教員に対してクレームが述べられた場合、初期対応が極めて重要です。予め、対応フローや担任と管理職教員との連携などを想定し、職場内に共有する等の対応が必要となります。
また、クレームの対応策としてしばしば行われる家庭訪問ですが、法的にはリスクが高いと言わざるを得ません。基本的には、訪問以外の方法を模索した上で、面談を行う必要があるとしても、家庭以外の場所で、専門スタッフ同席の上で行われることが望ましいといえます。
ただし、学校側の過失が明確な場合には、信頼関係構築のために積極的に家庭訪問が検討されるべきとされます。
③ 生徒同士の問題
様々なケースがありますが、多くは「いじめ」として問題が顕在化します。
いじめとは、次の要件に該当する行為を指します(いじめ防止法第2条1項)。
ア 当該児童等が在籍する学校に在籍している等、当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う行為であること。
イ アの行為が心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であること
ウ 当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものであること
上記ウについては、、被害者の主観によって判断され、加害者の主観は問われません。したがって、加害者にいじめの意図がない場合でも、被害者が苦痛を感じている場合には、いじめに該当する可能性があります。
いじめの態様は多種多様であり、近年問題となっている「ネットいじめ」では、特にその傾向が顕著であると言われます。
万一、ハラスメントが起きてしまった場合、速やかな対応が必要となります。
具体的には、まずは然るべき立場の者が相談者の話に耳を傾け、事実関係を正確に把握する必要があります。その上で、専門部署等、適切な部門と情報を共有し、対応を協議しなければなりません。
ハラスメント対策としては、ハラスメントが発生しないような体制を整備することが最も重要です。そこで、教職員の皆様をリテラシーを高めるためのセミナーを実施したり、ハラスメントが疑われる場合に対応する組織体制構築についてアドバイスを申し上げます。
また、ハラスメントが起きてしまった場合には、法的観点から対応策について意見を申し上げ、場合によっては事実確認のためのヒアリングや被害者側との協議に同席させていただくこと等が考えられます。
令和6年9月24日、門屋弁護士が、群馬県内の私立中学・高校において、職員向けハラスメント防止セミナーを実施致しました。
同セミナーでは、過去に裁判となった事例の解説を交えつつ、教職員としてどのような点に注意すべきか等について具体的な注意点を申し上げました。同様のセミナーをご希望の方は、当事務所までご連絡下さい。
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